令和の時代には、どんな働き方が主流となり定着するのでしょうか。
戦争の時代から戦後復興そして高度経済成長した昭和の時代の働き方と、平和な時代であった平成の働き方は明らかに違っていました。
自分の生活や健康を無視して働くことさえ疑問を抱かなかったのが昭和でしたが、平成の時代には「ワークライフバランス」という言葉が広まったように、「仕事(ワーク)」と「家庭生活(ライフ)」の調和のとれた生き方が検討されるようになり、平成の終わりには、働くことが最優先の時代ではないことは明らかになりました。
さて、その後に続く「令和」の時代はどうなるのでしょうか。
昨今、少子高齢化の進行により「生産年齢人口の減少」が大きな問題だと指摘されています。
この生産年齢人口とは、日本国内における、「生産活動に従事できる年齢の人口」のことで、一般的には就業が可能となる年齢から定年退職するまでの人口のことで、具体的には15歳以上65歳未満までの総人口を指します。
この減少傾向を短期間で回復することは不可能ですから、政府が提唱する「70歳まで働ける仕組みを作る」ことは、一つの打開策だろうと思います。
国の基本的なラインが「70歳までの就労を目指す」のであれば、これに沿う様々な政策が順番に出てきます。
法律も改正されますから、今まで通りのやり方が通用しなくなる可能性は高くなりますから、それに備えた労務管理の方法を今から検討しておく必要があると思います。
新しい「令和」の時代、どんな社会が実現するのか皆様は楽しみに思いませんか。
私が特に願っているのは、年齢や性別、国籍などによって不利益が生じない本当の意味での『平等な社会』がスムーズに実現することです。
すでに賃金制度では、かつての年功序列を軸とした体系から個々人の能力や成果に重きを置くものに変わり始めていて、結果を出せる能力のある若者を正しく評価しない企業からは人材の流出が始まっています。
また、女性特有の視点で新しいアイデアや企画を提案し成果を上げている例も多く報告されていて、性を理由として不当に低く評価し、あるいは能力に見合った役割を与えない企業は、淘汰される時代になるのは間違いないと思います。
また、外国人材の受け入れについては年々開放されてきており、近い将来、国籍を尋ねる意味さえ無い時代になるかも知れません。
加えて、西暦と元号の両方を使いこなす日本国民として、日本独自のものにも価値を見出してくれる時代になって欲しいと思います。
例えば我が国の学校教育には幼い頃から英語に触れる仕組みは盛り込まれていますが、わが国の文化である古典に触れる機会は多くありません。
世界の国々との交流の中で、外国のものと日本のものとを融合させることで成長してきた日本人ですから、世界基準で物事を考えられる人に育てるには、自分の考え方や、ものの見方の土台としてわが国独自の文化を知っておく必要があると思います